2011年06月15日

日野裕太郎『水に咲く花』感想

日野裕太郎『水に咲く花』読了。
第十二回文学フリマに参加されていた「下町飲酒会駄文支部」というサークルの方です。
http://kemo.boo.jp/

「日野裕太郎『水に咲く花』感想」

人はいつ自分の過ちに気付くのだろう。
そして気付いた後、それは取り返しのつくことだろうか。

死を統べる女神によって病に冒された少女。
彼女に恋慕を寄せる男は、彼女が運ばれた湖へ足を運ぶ。
二つの「死」を希みながら。

長い旅路は、男の成長の航路。
回想の中、老人との会話の中、焦れる旅の中で。
傷つき、自責し、後悔し。
――そして気付く。

何故人は過ちを犯すのだろう。
取り返しのできない過ちを。

「水に咲く花」。

愛した女性はもう二度と、決して会うことはできない。
触れることはできない。
この手で、抱き締めることもできない。

男は多分自分で自分を断罪する。
気付けなかった自分を。
許される日は、来るのだろうか。

ハルノブさんのカバーイラストも秀逸。
妖しく、儚く、色香漂う妖艶な、イラスト。
ハルノブさんのサイトです。
http://www.ropper-h.com/

素晴らしい作品を読ませていただき、
ありがとうございました。
posted by 桜井夕也 at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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