帯にある「ローラー・コースター・トリップ」の煽りは伊達じゃない。
「アキラ、あんたみたいな……クズが、社会と、対等に闘っていける武器は……創作以外に、ないわ。あんたは……創るために、生まれてきたのよ。」
ニューヨークでの地獄の彷徨の果てに三人が到る再生と希望の自伝的な物語。
世界中を放浪した著者だからこそ書けるビート文学。
この物語が日本で生まれたことに驚く。
「たしかにあたしたちは地獄をくぐってきたわ。でも地獄を語る資格があるのは、そこを抜け出した者だけなのよ。」
スプーキーが健気過ぎて……好き過ぎる!
「わたしに力を貸してください
敵に打ち勝つためじゃなく
わたし自身に克つために
わたし自身を許すため」
という言葉に、最近考えている自己の自己による克己――本を読むことによって、旅に出ることによって(AKIRAさん流に言えば「旅に出てその地域で「行ってはいけない危険なところはどこですか」と訊いて敢えてそこに行く)、あるいは他者と関わることによって、自分の価値観が負け、新たな自分へと再生する(そして「自分を許す」)、ということを学んだ気がした。
『ケチャップ』
著者:AKIRA(アキラ)
発行者:晶文社
2012年8月5日初版
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B1%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%97-AKIRA/dp/4794967845/
はじめまして。
「ケチャップ」僕もハラハラしながら一気に読みましたが、AKIRA兄さんの著作の中でも、僕が今まで読んだ様々な本のなかでも、まちがいなくベストに入る本でした。
最高におもしろくて感動しましたね。
「ケチャップ」の感動を分かち合いたくてコメントさせていただきました。
僕もブログで感想を書かせていただき、AKIRA兄さんの天の邪鬼日記で紹介されました。
http://live.satoshi-t.jp/2012/08/04/akira-ketchup-2/